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(最終更新日:2006.05.23)

念とは

 念(ネン)とは、体からあふれ出すオーラとよばれる生命(精神)エネルギーを自在に操る能力のことである。生命エネルギーは誰もが微量ながら放出しているが、そのほとんどは垂れ流しの状態になっている。現在この能力を一部でも使いこなせる者はごくわずか。それゆえ「天才」「支配者」「超能力者」「仙人」「超人」などと呼ばれ特別視される。

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[念を目覚めさせる方法] [ゆっくり起こす][ムリヤリ起こす]
[四大行] [念の四大行][][][][] [燃の四大行][][][][]
[応用技] [][][][][][][][]
[六性図][修得率][○○寄り] [強化系][変化系][放出系][操作系][具現化系][特質系]

[2ページ]
[系統別の技]  [石割] [形状変化] [形状変化2] [球飛ばし] [浮き手]
[個別能力]  [修得方法] [真っ当に修行] [突然目覚める] [シャウアプフに能力開花を手伝ってもらう]
[制約と誓約][オーラの数値化] 

[3ページ]
[その他の情報] [「念(オーラ)」の性質] [神字] [死者の念] [除念]
[念獣] [念弾] [念空間] [他人にかける念] [念能力者が多い職業]
[攻防力について] [念能力考察] [各能力者が念の様々な技術修得に要した時間]

念を目覚めさせる方法

 念は誰もが本当は内に秘めている力である。しかし普通の人間は体中にある精孔という穴が閉じきっていて、オーラがうまくめぐっていない。この眠れる体を目覚めさせる方法は2つある。ゆっくり起こすか、ムリヤリ起こすか。

ゆっくり起こす

 瞑想や禅などで自分のオーラを感じとり、体中をオーラが包んでいることを実感した上で少しずつ精孔を開いていく。天性の才能を持つというズシは精孔を開けるのに三ヶ月かかり、オーラを肉体にとどめる「纏」をマスターするのにさらに三ヶ月かかった。ズシをも超える飛び抜けた才能を持つ者ならば、一週間未満でマスターできる可能性もあるという。

ムリヤリ起こす

 眠っている体に喝、すなわちオーラを送り込んで精孔をこじあけ、「纏」を起こしやすい状態にする。これは外法と呼ばれるほどの荒っぽい方法で、未熟な者、悪意のある者が行えば死ぬ危険性もある。死ななくとも体に障害が残ることもあるし、肉体からあふれ出すオーラを出し切ってしまい、全身疲労で立てなくなることも。この方法が成功するかどうかは、時間内にオーラを体にとどめるコツが会得できるかどうかにかかっている。

 念による攻撃をして対象者の念能力を目覚めさせることを「洗礼」や「選別」などという。ウイングのように手加減してオーラを送り込んだ場合は不明だが、オーラを纏った拳で殴るなどの、乱暴な選別で一般人が生き残る確率はわずか1%。99%は死に至る。並外れた格闘能力を持つ天空闘技場の闘士達はもっと多く生き残ると思われるが、大半が腕や目、足などを失っている。巨大キメラアントの師団長、兵隊長にも選別が行われたが、こちらは主な師団長クラスは全員生き残っている。オーラなしで念の攻撃を耐えきるには強靱な肉体が不可欠なのである。

四大行

 「テンを知りゼツを覚え、レンを経てハツに至る」。四大行とはシンを高めシンを鍛える、全ての格闘技に通じる4つの段階のこと。「燃(ネン)」の四大行は意志を強くする過程を示し、「念(ネン)」の四大行は念能力の修得段階を示している。

「念」の四大行

「纏」 テン

 垂れ流しになっているオーラを肉体に留める。これによって肉体は頑強になり、常人よりはるかに若さを保てる。纏はあくまでも防御が主体で攻撃力が上がるわけではないし、防御力が上がるといっても、強い念ならば軽々とガードを突き破って致命傷を与えることが可能。自然体が最も纏を行いやすい。慣れれば寝ていても使えるようになる。泳ぎ方や自転車の乗り方と同じく、一度覚えたらまず忘れない。

 オーラは密度が大きいほど外に逃げようとする性質がある。多量のオーラを肉体や物体、あるいは空中に留めておくには力強い「纏」が必要不可欠。

「練」 レン

通常以上のオーラを生み出す技術。修練を積むことで生み出せるオーラの量は増え、戦闘では有利になる。

「絶」 ゼツ

 精孔を閉じてオーラを絶つ技術。普段微弱に流れているオーラさえ消すわけだから、念に対する防御力は完全に0になる。気配を消したり極度の疲労をいやす時などに効果がある。獣や自然の中で暮らしてきた人間、暗殺者などは念を知らずとも絶を使える場合がある。

 特定の部分を「絶」にすると、それ以外の部分の攻防力が上昇する。

「発」 ハツ

オーラを自在に操る、念能力の集大成といえる技術。様々な能力者が創意工夫をもって開発した固有の能力などは全てこの「発」の応用である。放出・強化・変化・具現化・特質・操作の6タイプに大別され、人間は生まれつきどの系統かが決まっている。

「燃」の四大行

 「燃」とは心を燃やす「燃」、すなわち意志の強さのこと。「念」は努力次第で誰でもできるが、使い方を間違えればおそろしい武器になってしまう。そのため、心源流拳法では門下生でない者には念法を教えないようにしている。万一門下生でない者に、不可思議な能力の存在を察知され問いつめられた時、彼らは方便として「燃」を説く。「燃」は心を鍛えるため、また念を使うための大事な修行でもある。

「点」 テン

 心を1つに集中し、自己を見つめ目標を定める。点を極めれば相手の気概に圧されることもなくなるという。

「舌」 ゼツ

 想いを言葉にする。頭で想っても口にしても良い。

「錬」 レン

 意志を高める。「錬」(意志)が強ければ発(行動)に足る。気合で勝れば動かずとも敵が退くことから、ハッタリの語源と言われている。「錬」はややもすると頑固に変わり、間違った考えを正そうとする柔軟性を失ってしまう。それゆえに心が充実しないうちは控えた方がいい。

「発」 ハツ

 意志を行動に移す。

応用技

 四大行は基礎中の基礎で、念能力には4つの基本技を組み合わせた応用技が多数存在する。これら全ての技を自在に使いこなす者は少ない。努力次第で誰にでもある程度できる基本技と違い、応用技は難度の高いものが多く、「円」など苦手な者がいくら修行しても修得できない技も存在するためだ。

「凝」 ギョウ

 体の一部にオーラを集中させる技術。多くのオーラが集まった箇所の攻防力は他の部分よりも増す。もちろん集めた箇所以外の攻防力は下がる。目に集中させると「」の応用技「」によって隠されたオーラを見破ることができる。「凝」は未知の相手と一戦交える時の常套手段。覚えたばかりの時は全力を注いでやっと相手のオーラが見える程度だが、修行を積むことで「凝」をしながら戦えるようになる。


「隠」 イン

 「」を応用した、オーラを限りなく見えにくくする高等技術。「」で見破ることができる。ある程度修行を積んだ能力者は違和感を覚えれば即凝をするよう心がけているため、戦闘中に使うのはなかなか難しい。日頃から操作系を装い、いざという時に具現化した武器を隠したり、相手を油断させた上でオーラを隠したりするなどの工夫が必要。使いどころは難しいが、うまくいけば一発逆転が可能。


「周」 シュウ

 「」の応用技。自分の肉体以外のものをオーラで纏う技術。例えばシャベルに使うと掘る力が強化される。


「円」 エン

 「」と「」の高等応用技。通常体の周囲を数ミリから数センチの間隔で纏っているオーラを必要な間隔まで広げる技術。これによって「円」の中にある全ての物の形や動きを肌で感じることができる。オーラを半径2メートル以上広げ、1分以上維持しないと「円」とは認められない。応用技の中でも特に高度な技で、キルアは使うことができない。またゼノ曰く神経を削るからしんどいらしい。「円」といえば通常は球状になっているが、ネフェルピトーの「円」はアメーバのように自由に形を変える特殊なもの。

 ノブナガ(強化?)半径4m、カイト(具現化?)45m、達人50m、ゼノ(変化?)自称300m、ネフェルピトー(特質)最大2キロとあまりにもバラバラで強さと比例するとは一概に言えない。(妥当な順番のような気もするが…)

 ゴンはナックルとの戦いでオーラの面積を広げ、ナックルの攻撃をオーラで感じ取ろうとしていた。またキルアもキメラアントとの戦いで同様のことをして銃弾を回避。「円」ではないにせよ、それに近い技術といえる。「円」のオーラは密度が薄いためか、未熟な念能力者がその領域の中に入っても気付きにくい。※

 ※No.192でカイトは円を使って周囲を探っていたが、キルアはカイトに見えない場所に敵がいると知らされて、初めてカイトが円を使っていることに気づいたように見える。またゴン、キルアは巣を覆うピトーの円にも気がついていなかった。カイトは気付いていたらしく、ピトーの円にわざと触れたと後にナックルは推測している。


「堅」 ケン

」と「」の応用技。通常よりも遙かに多いオーラで肉体を強化する技術。オーラの消費量はかなり多く、まともな鍛練を積んでいない能力者は2分と続けられない。それなりの実力者と戦うには最低でも30分は維持できなければならない。中堅レベルと評されたゴンは3時間続けられるが、戦闘時の「堅」ではおよそ6倍以上の速さでオーラは消費される。

これは私見だが「堅」とは「」と「」が釣り合った状態であると考える。「」の力が大きかったり「」の力が弱かったりすると安定した攻防力を長時間保てないだろう。多量のオーラを生み出すのも大事だが、それを留めておける「」がなければ強固な「堅」は成立しないのだ。と思う。


「流」 リュウ

」の状態で行う攻防の瞬間に「」で攻防力を変える技術。能力者同士の戦いでは「」の状態で戦闘することが多いが、お互い「」では大きなダメージを与えられない。そこで攻撃の瞬間にオーラを集め、防御を破るのである。攻防力の移動が速ければ速いほど戦闘で有利になるが、瞬間的な攻防力移動を体得する為には長い訓練と多くの実戦経験が必要。


「硬」 コウ

」「」「」「」「」を全て複合した応用技。体中のオーラを全て一カ所に集める技術。集まった箇所は凄まじい攻防力を誇るが、それ以外の攻防力が皆無になるため、そこを攻撃されると致命的なダメージを受ける。物体に全てのオーラを集めるのも「硬」に含まれる。


」「」「」の応用技。「」の状態から一部分をにすることで、残りの部分の攻防力を高める技術。「」の複数形といったところか。ゴンはゲンスルーが両手でリトルフラワーを使ってくる時にこの技で対処。オーラを纏う場所を右手と両足だけに限定し、それぞれ攻防力30、70になるようオーラを割り当てた。ここでいう攻防力は「」+「」とはオーラで覆っている部分の面積が違うため、実質的な攻防力は同じではない。

六性図

 念能力は6つのタイプに大別される。全ての生物は生まれつき念の系統が決まっているのだ。それぞれの系統は固有の性質を持つ。自分の系統に近いものほど会得しやすい。強化系能力者は強化系能力の覚えが最も早く、隣り合う変化系・放出系も相性がいいので覚えやすい。逆に特質系の能力は非常に覚えにくい。

 自分のオーラがどの系統であるかを調べるのに最も一般的な方法は、心源流に伝わる「水見式」という選別法である。グラスに水を入れ、その上に軽くて浮くもの、例えば葉っぱなどを浮かべ「」を行う。その時の変化で自分のオーラがどの系統に属しているかが分かる。「発」の修行としてもこれを用いる。鍛練を積めば変化がより顕著になる。

 変化系能力者のヒソカはオーラ別性格分析を考案した。血液型性格判断と同じで根拠はないが、それなりに当てはまる能力者も多い。系統によってある程度性格が決まると思っている能力者はヒソカ以外にも存在し、ノブナガは理屈の通じないゴンを見て強化系と推測。ビスケもまた、自分と同じ系統のヒソカと同じ臭いを感じていた。ヒソカによると強化系と変化系は性格が正反対で相性がいいらしい。

修得率

 念能力者は全ての系統を100%修得することはできない。自分の系統を中心として、一つ遠くなるごとに修得率は20%下がってしまう。強化系能力者の場合、隣の放出、変化は80%、2つ先の操作、具現化は60%までしか覚えられない。どれほど才能があっても自分とは異なる系統を100%修得することは不可能なのだ。もっとも、自系統を100%極める事も至難の業だが。

 例えばレベル10の強化系能力者がいた場合、強化系能力はレベル10まで覚えられるが、放出、変化はレベル8まで、操作、具現化はレベル6までしか覚えられない。さらに修得率と同じ割合で威力・精度が減少する。レベル6の操作系能力を使っても、レベル6の操作系能力者には威力・精度で勝てないわけだ。

 なお、特質系能力の修得率は特質系能力者以外にとって原則0%である。覚えようとして覚えられる系統ではないのだ。特質系能力者は大抵が血統や特殊な環境で育って能力が発現する。特質系が具現化系と操作系の間にあるのは、この二つの系統が後天的に特質系に変わる確率が高いからだ。

○○寄りの△△系

 念能力者は理論上主系統の修得率が100%、遠くなるごとに20%ずつ修得率が下がるということになっているが、実際は能力者の修得率はそれぞれ個人差がある。強化系能力者なら放出、変化共に同じだけ修得できるはずだが、変化系より放出系の方が得意なことがある。

 ゴンがそのタイプで、ビスケは「放出系よりの強化系」と表現。六性図では強化系の頂点ではなく、やや放出系の近くに位置している。修得率も強化系99%、放出81%、変化79%という感じに変化しているのかも知れない。

強化系

【能力】 ものの持つ働きや力を強くする。
【水見】 水の量が変わる。 例)ゴン、ウイング、パーム、ラモット→水が増える
【性格】 単純一途。
【能力者】ゴン、ウイング、カストロ、(ノブナガ)、ウボォーギン、(フィンクス)、(病犬)、(キルアの高祖父)、ラモット、パーム、ゼホ

※左図は自分の肉体を強化する能力者。

変化系

【能力】 オーラの性質を変える。
【水見】 水の味が変わる。 例)キルア→水が甘くなる
【性格】 気まぐれで嘘つき。
【能力者】ヒソカ、キルア、(ゼノ)、(シルバ)、マチ、(フェイタン)、ビスケット

※左図はオーラをソフトクリームに変える能力者。

放出系

【能力】 オーラを飛ばす。
【水見】 水の色が変わる。
【性格】 短気で大ざっぱ。
【能力者】(レオリオ)、(ポックル)、センリツ、シャッチモーノ・トチーノ、フランクリン、レイザー、モントール、海賊

※左図はオーラを飛ばす能力者。

操作系

【能力】 物質や生物を操る。
【水見】 葉が動く。 例)ズシ→葉が動く
【性格】 理屈屋・マイペース。
【能力者】(イルミ)、(カルト)、(ミルキ)、(キルアの母親)、ズシ、ヴェーゼ、スクワラ、シャルナーク、(ゴレイヌ)、リモコンラット、(モラウ)、(シュート)、ザザン師団兵隊長D(ペルを操っていたキメラアント)

※左図は人間を操る能力者。

具現化系

【能力】 オーラを物質化する。
【水見】 水の中に不純物が出現。 例)クラピカ→不純物が出現
【性格】 神経質。
【能力者】(カイト)、クラピカ、コルトピ、シズク、梟、(ゲンスルー)

※左図はパイプ椅子を具現化する能力者。

特質系

【能力】 他に類のない特殊なオーラ。他系統の能力者が、後天的に特質系オーラに変わるケースがたまにある
【水見】 その他の変化。 例)ネフェルピトー→葉が枯れる、クラピカ→5種類の反応が全て出るとの説があるが不明
【性格】 個人主義者・カリスマ性有り。
【能力者】クラピカ、ネオン、クロロ、パクノダ、(アベンガネ)、ネフェルピトー

※左図は敵と同じ姿に変身する能力者(こんなことが念で可能かどうかは知りません)。


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