トップページ - 解説 - あらすじ - 01-10巻

ハンターハンターのあらすじです。まだ発売していないコミックスのタイトルはこちらが勝手に決めてあります。

[01-10巻][11-20巻][21-30巻][31巻-]

01巻:出発の日

No.001 出発の日

 くじら島に住む少年ゴンは、大人でも釣れなかった巨大な沼の主を見事釣り上げた。それは育ての親であるミトに、主を釣ることができたらハンター試験を受けてもいいと言われていたからだ。3年前、ゴンは死んだと聞かされていた父親のジンがハンターとして生きていたことを知る。その時から父親と同じハンターになること、そして父親を探すことを決めたのだった。こうしてゴンの長い旅が始まった。

No.002 嵐の出会い

 くじら島を出航した船は激しい嵐の中を進んだ。最初の嵐で、船に乗っていた志望者の大半はリタイア。実はこの航海自体が、志望者を試す試験でもあった。嵐をものともしなかった志望者はゴン、レオリオ、クラピカの3人。レオリオとクラピカは些細なことで口論になり、決闘まで始めてしまう。しかし海に落ちそうになった船員を3人が協力しあい助けたことで、彼らはすぐに打ち解けたのだった。

No.003 究極の選択

 ドーレ港に着いた一行。船長から「一本杉を目指せ」とアドバイスされたゴン達は、会場のあるザバン市とは正反対の方向を目指した。その先の不気味な町で、奇妙な老婆とマスクをした者達が行く手を阻んだ。老婆は突然叫び、「ドキドキ二択クイズ」を出題。これもまた会場へたどり着くための試練であった。母と恋人どちらを助けるか―。正解などあるはずのないクイズの答えは「沈黙」だった。ゴン達は複雑な思いを抱えながら町を後にする。

No.004 魔獣 凶狸狐

 一本杉の下の一軒家にたどり着いたゴン達は、中で信じられぬ光景を目にする。夫婦が魔獣「凶狸狐」に襲われていたのだ。凶狸狐は逃走した後、姿を変えあらゆる手でゴン達を惑わそうとしたが、ゴンの観察力、クラピカの知識によって悉く見破られてしまう。凶狸狐達は芝居でゴン達を試していたこと、そして自分達がナビゲーターであることを明かす。合格と認められた3人は、凶狸狐に連れられ会場までの空の旅を楽しんだ。

No.005 第1次試験開始 (1)

 ザバン市に着いたゴン達は凶狸狐に試験会場まで案内された。定食屋の下に広がる広大な地下道には、これまでにすれ違ってきた志望者達とは明らかに異質な受験生達が集まっていた。張りつめた空気の中、親切な受験生を装った“新人つぶし”のトンパがゴン達に気さくに話しかけてきた。トンパは様々な情報を教え油断させた後、特製の下剤ジュースでゴン達を陥れようとするが、鋭い味覚を持つゴンには通じなかった。

No.006 第1次試験開始 (2)

 試験の始まりを告げるけたたましいベルの音が地下道に鳴り響き、いよいよハンター試験の本試験が開始された。第一次試験は「二次試験会場まで試験官について行くこと」。場所も到着時刻も明かされない地獄の持久走がスタートした。5時間経過しても脱落者はゼロ。レオリオは受験生達との力の差を感じ足を止めてしまう。しかしレオリオは気合で立ち直り、再び走り始めるのだった。

No.007 それぞれの理由

 6時間が経過し、ついに一人の受験生が脱落した。その受験生ニコルは有望なルーキーだったが、トンパに頼まれたアモリ三兄弟による口汚い罵倒で再起不能に。残りの受験生は地上へと続く階段に突入。体力を消耗していた受験生が地獄の階段で次々と脱落していく中、クラピカとレオリオ、ゴンとキルアはそれぞれの志望動機を語り合いながら危なげなく階段を突破。一向は地上の「ヌメーレ湿原」に到達する。

No.008 もうひとつの敵

 「詐欺師の塒(ねぐら)」とも呼ばれるヌメーレ湿原。ここは人間をも欺き捕食しようとする生物達の楽園だった。早速彼等を騙して連れ去ろうとする魔獣が現れるが、ヒソカの機転で事なきを得る。一向は再び走り出すが、濃い霧で視界が遮られ、受験生が次々に生物の餌食にされていく。クラピカ、レオリオもそのパニックに巻き込まれてしまう。そんな中、ヒソカが突然受験生を襲い始めた。

02巻:霧の中の攻防

No.009 霧の中の攻防

 試験官ごっこと称して受験生を襲うヒソカ。あっという間に十数人の受験生が無惨に殺される。残されたのはクラピカとレオリオ。そして試験常連のチェリー。三人はそれぞれバラバラに逃走するが、レオリオは途中で立ち止まり、ヒソカに立ち向かっていった。ゴンが助けに入るもヒソカには通じない。万事休すかと思われたが、ヒソカはレオリオとゴンが合格であると言い、気絶したレオリオを連れその場から去っていった。

No.010 意外な課題

 ゴンはレオリオの臭いをたどり、クラピカと共に受験生達の元へ急いだ。受験生達は既に二次試験会場、つまり一次試験のゴールに到着していた。正午を合図に試験会場の扉が開く。中から現れたのは試験官「ブハラ」と「メンチ」。美食ハンターの彼等が出した試験は何と『料理』。ブハラのメニューは豚の丸焼き。森林内に生息する世界一狂暴な豚を倒し、ゴン達4人は楽々とクリアした。

No.011 当然の結果

 続くメンチのメニューは『スシ』。受験生のほとんどが聞いたこともない料理だった。前半とは打って変わり、会場に用意された道具やメンチの発言からヒントを得て、未知の料理を作るという試験―の筈だったが、『スシ』を知るハンゾーが大声で料理法を喋ってしまう。料理法を知った受験生達は『スシ』を作ってメンチの元に殺到するも、メンチは全てまずいと一蹴。結果、合格者なしという最悪の事態に。

No.012 会長参上

 全員不合格という理不尽な結果にざわめく会場。怒りを抑えきれない受験生がメンチに殴りかかるなど緊張感が高まる中、事態の収拾を図るため試験委員会の会長ネテロが登場。ネテロの説得の末再試験が行われることに。その試験とは『ゆで卵』。深い渓谷に吊されたクモワシの卵を取ってくるという内容だった。6割の受験生が恐れず崖に飛び込み、二次試験を突破した。

No.013 真夜中のゲーム (1)

 二次試験に合格した受験生達は飛行船に乗り込み、次の試験会場に着くまでの間、各自自由な時間を過ごすことに。多くの受験生が疲れ果てて休憩する中、ゴンとキルアは飛行船の中を探検していた。そんな二人を目にしたネテロは、退屈しのぎのため二人にあるゲームを持ちかける。そのゲームとは、自分の持つボールを奪えたらハンター資格を与えるというものだった。

No.014 真夜中のゲーム (2)

 ゲームが開始されて数時間。ゴンとキルアは汗だくになってネテロを追い回すが、ネテロは息一つ乱さず余裕の表情で二人をあしらった。ネテロが右手と左足を使っていないことを見抜いていたキルアは途中で諦める。残ったゴンは健闘の末、右手を使わせることに成功。一人満足してその場に倒れ込んだ。飛行船は予定よりやや遅れて試験会場「トリックタワー」に到着。三次試験が開始される。

No.015 多数決の道

 塔の屋上に降り立った受験生に課せられた試験。それは「生きて下まで降りてくること。」制限時間は72時間。周囲に入り口らしきものはなく、タワーの外壁も窓一つないただの壁。しかし時間が経つにつれ、屋上にいる受験生の数は減っていく。無数にある隠し扉を通りタワーへと入っていたのだ。ゴン達も5つもの扉が密集した怪しげな隠し扉を通る。そこは5人で進む多数決の道だった。

No.016 試練官登場

 ゴン、キルア、レオリオ、クラピカの4人にトンパが加わり、多数決の道はようやくスタート。全ての選択肢を多数決で決めるというこのコースは、5人の協力が絶対不可欠。しかし最初の選択で既にバラバラ。幸先の悪いスタートとなった。そんな5人の前に「試練官」が立ちふさがる。5人の試練官と一対一で戦い、3勝しなければ前へは進めない。一番手を名乗り出たトンパは、試合開始直後にあっさり降参してしまう。

No.017 不自由な2択

 レオリオはトンパの態度に腹を立て、胸ぐらを掴んで詰め寄った。その様子を見ていた試練官達はほくそ笑む。実は試練官は刑務所長でもある試験官リッポーによって雇われた囚人達で、受験生を足止めした時間に応じ刑期を短縮するという取引をしていたのだ。第2戦はゴン対セドカン。自分のローソクの火が先に消えた方が負けという勝負で、ゴンは跳躍力を生かしたダッシュでセドカンに近づき、相手のローソクの火を吹き消した。

03巻:決着

No.018 2つの切り札

 第3戦はクラピカが名乗り出る。クラピカの相手は筋骨隆々で化け物のような顔をした男マジタニ。試合開始後、マジタニはさりげなく背中のクモのタトゥーを見せつけた。クモのタトゥーはクラピカの一族を滅ぼした幻影旅団の証。それを見たクラピカは目を緋色に変え、マジタニをあっという間に粉砕。クラピカはマジタニが偽物であるとわかっていたが、クモを見ると逆上してしまう性格のために我を失っていたのだった。

No.019 多数決の罠

 レオリオが自分で勝負を決めると張り切るが、試練官の一人が先程の勝負はまだ決着していないとして拒んだ。確かに勝負の方法はデスマッチで、マジタニは死んでもいないし降参も宣言していない。しかしクラピカはマジタニが起きるまでは何もしないと頑なな姿勢。時間が刻一刻と過ぎていく中、ヒソカは前年半殺しにした試験官との死闘の末、三次試験初の合格者となっていた。

No.020 ギャンブルタイム

 クラピカに殴られてからピクリとも動かないマジタニ。生死を確認させろと言うレオリオに対し、試練官のレルートは自分との賭けの勝負を提案。賭けに使うチップは「時間」。レオリオのチップが0になれば制限時間が50時間短くなり、レルートのチップが0になれば懲役が50年長くなる。レオリオは勝負を引き受け、賭けの中でマジタニが生きていることがわかり、クラピカの勝利が確定する。しかし賭けの勝負では惨敗してしまう。

No.021 決着

 レオリオが賭けに負けたことで勝負は2勝2敗となり、さらに脱出までのリミットが50時間短縮されることになった。キルアの相手となるのはジョネス。人の肉を楽々ともぎ取る異常な指の力で、150人もの人々を殺してきたザハン市史上最悪の大量殺人犯である。しかしキルアは臆することなく試合に臨み、あっさり相手の心臓をえぐり取ってしまった。試練官に3勝したゴン達は50時間の待機後、塔の攻略を再開する。

No.022 最後の問題

 制限時間は残りわずか。急いでタワーの脱出を目指すゴン達は多くの関門を突破するが、自分達がどこまで降りてきたのかもわからぬまま、とうとう残り時間が60分を切ってしまう。そんな5人に最後の問題が出される。5人で長く困難な道を行くか、3人で短く簡単な道を行くか。受験生同士の戦いが起こりかねない状況だったが、困難な道に入って壁を壊し、短い道の方へ出るというゴンの機転で5人全員が合格する。

No.023 2人の敵

 三次試験に合格した24名の受験生達はクジを引くことに。このクジで決定するのは四次試験でのターゲットとなる受験生である。ゼビル島で行われる四次試験は、受験生同士が互いのナンバープレートを奪い合うという過酷なものだった。ゴンの引いたクジに書かれた番号は『44』。ヒソカの番号だった。ヒソカを見つけようと森の中へ入るゴンの背後には、気配を殺したゲレタが機を窺っていた。

No.024 特訓

 どうすればあのヒソカからプレートを奪えるのか。とても真っ向勝負では奪えそうもない。偶然他の受験生同士の戦いを目にしたゴンはハントの凄さを実感。ヒソカからプレートを奪うには、彼等のように気付かれずに近づき、一瞬の隙をついて釣り竿で取るしかない。ゴンは確実に奪うための特訓を始める。最初は鳥すら捕まえられなかったが、相手が獲物を捕らえる瞬間こそが最大のチャンスであることに気付く。

No.025 2日目

 自由に飛び回る鳥を百発百中で捕まえられるようになったゴンは、血の臭いにひかれる蝶を利用してヒソカを見つけ出す。ゴンは気配を殺し、ヒソカが動き出すのを待った。一方、レオリオはトンパと遭遇していた。トンパは腹痛を装い、薬と情報の交換を持ちかける。油断していたレオリオは、トンパと組んだソミーに背後から襲われプレートを奪われてしまう。しかし突如として現れたクラピカが逃げるトンパを一蹴する。

No.026 決戦前夜

 クラピカとレオリオはソミーからプレートを奪い返し、さらに二人のプレートもゲット。トンパがターゲットだったクラピカは合格条件を満たす。一方ヒソカの元には槍の使い手ゴズが現れ、ヒソカに襲いかかっていた。ゴンはプレートを奪うチャンスができると思ったが、ギタラクルによってゴズが倒されてしまう。ギタラクルから不要なプレートをもらったヒソカは、残りの2点を獲得するため動き出す。ヒソカが見つけた標的はクラピカとレオリオだった。

04巻:最終試験開始!

No.027 一触即発

 ヒソカはクラピカとレオリオにプレートをくれないかと迫った。クラピカは一点分にしかならないプレートだけなら譲ると提案。それ以上を望むなら戦いも辞さないという強い態度を見て、ヒソカはその提案を受け入れる。二人はプレートを置いて去っていった。ヒソカは成長した二人を見て『欲情』し、途轍もない殺気を放ち始めた。ゴンは先回りして次の標的となる受験生を見つけ、二人が衝突する瞬間を待ちかまえる。

No.028 大きな借り

 ヒソカが受験生を攻撃した瞬間、ゴンの釣り竿がヒソカのプレートを捉えた。プレートを入手したゴンはその場から遠ざかるが、ゲレタの吹き矢によって倒され、プレートを持ち去られてしまう。その後倒れたゴンの元にゲレタの首を持ったヒソカが現れ、貸しだと言って2枚のプレートを差し出した。ヒソカは拒むゴンを殴り飛ばし、今のようにボクの顔を殴ることができれば、そのプレートを受け取ろうと言って笑いながら去っていった。

No.029 キルアの場合

 キルアを尾行するイモリ。びびりの彼はなかなか戦いを仕掛けられなかったが、兄二人と合流して強気に。しかし三人でもキルアには全く歯が立たない。キルアはターゲットだったウモリのプレートを奪うと、他の2枚のプレートをぶん投げる。猛スピードで飛んでいくプレート。そのプレートを驚異的な身のこなしで追いつきキャッチした男がいた。ハンゾーである。彼のターゲットはアモリ。しかし入手したプレートはイモリのものだった。

No.030 蠢く罠

 四次試験は残りあと一日。スタート地点周辺でゴンと再会したレオリオとクラピカは、ゴンの嗅覚を頼りにターゲットのポンズを再び探し始める。やがて怪しげな洞窟を発見。そこにはヘビ使いバーボンの罠が仕掛けられていた。レオリオは毒ヘビに噛まれ、駆けつけた二人も洞窟に閉じこめられてしまう。洞窟には他にポンズとバーボンの姿が。しかし罠を仕掛けたバーボンは既に死亡していた。

No.031 九死に…

 ポンズを守るハチに刺され、アナフィラキシーショックによって死亡したバーボン。しかしバーボンが死んでも蛇の罠は消えなかった。このままではレオリオが危ない。ゴンはためらうことなくバーボンの体を探り、解毒剤を入手する。さらにゴンは脱出法をも思いつく。その方法とはポンズの催眠ガスによって蛇を眠らせるというものだった。ゴンは催眠ガスが洞窟に充満するまで息を止め続け、三人を抱えて洞窟を無事脱出する。

No.032 最終試験は…?

 四次試験終了の合図を聞き、スタート地点に戻ってきた9名の受験生達。合格者を乗せた飛行船が最終試験会場へ向かう中、ネテロは合格者を一人一人呼び寄せ面談を始める。質問内容は注目している受験生と、一番戦いたくない受験生。それぞれが思い思いの受験生を答えると、ネテロはそれを参考にして最終試験で行う「一風変わった決闘」の組み合わせを決定。飛行船は間もなく最終試験会場に到着する。

No.033 最終試験開始!

 最終試験は敗北した者が上に登るという特殊なトーナメントバトル。合格条件はたったの一勝で、相手にまいったと言わせれば勝ち。反則はなし。しかし相手を死に至らしめれば失格となる。不合格者はたったの一名。第一試合はゴンvsハンゾー。ハンゾーの強さにゴンは為す術がなく、一方的に痛めつけられる。しかし決して降参はしなかった。苛立つハンゾーはついにゴンの腕を折ってしまう。

No.034 合格第1号!?

 腕を折られてもゴンは屈しなかった。ハンゾーはオレに格闘で勝つ術はないとゴンを説得するが、ゴンは強さの対決じゃないとかわす。足を切ると脅しても、足を切られるのは嫌だと拒否。刀を額に突きつけても、それでもゴンは退かない。理屈を超えたゴンの強い意志に、ハンゾーはついに降参を宣言する。しかしゴンは相手の降参すらも認めなかった。あまりのわがままさにぶち切れたハンゾーはゴンを殴り飛ばした。

No.035 光と闇 (1)

 ゴンは控え室で目覚めた。ハンゾーとの試合から丸一日が過ぎ、すでに試験は終了していた。サトツは合格を辞退しようとするゴンを説得。ゴンは試験での借りを全て返してからカードを使うと決め、合格を受け入れる。試験の結果を尋ねるゴン。サトツは、キルアが受験生を殺害して失格になったという衝撃の事実を口にする。キルアはポックルとの試合を放棄。次で勝とうとしたが、次の相手ギタラクルの正体はキルアの兄だった。

05巻:ジン=フリークス

No.036 光と闇 (2)

 兄はキルアに忠告する。天性の殺し屋であるお前はハンターには向かないと。しかしキルアには人殺しをやめ、ゴンと友達になって普通に遊びたいという望みがあった。それを聞いた兄は合格後にゴンを殺すと宣言。兄と戦って勝たなければゴンは助けられない。追いつめられたキルアが出した答えは降参。兄がゴンを殺すことを認めてしまったのだ。その後、キルアは試合に乱入してボドロを殺害し、不合格となった。

No.037 光と闇 (3)

 ゴンはキルアが失格になった経緯を聞くと、控え室を飛び出して受験生達が講習を受けている部屋に向かった。そこではキルアの失格に関する議論が行われているところだった。しかしゴンはキルアの合否は問題視していない。怒りの源はキルアの兄が、キルアに無理矢理人殺しをさせていたこと。講習会の終了後、ゴンはギタラクルにキルアの行き先を問いつめた。ギタラクルは自宅―ククルーマウンテンに戻っていると答えた。

No.038 ジン=フリークス

 新しくプロハンターとなった7名の者達は、互いに別れの挨拶を交わした後、それぞれの目的に向かって会場を去っていった。ゴン達3人の目的はもちろんキルアのいるククルーマウンテン。クラピカはネットワークを介しあらゆる情報を入手できる「電脳ネット」でククルーマウンテンの位置を調べた。その後、ゴンの父ジン=フリークスの情報を検索してみると、画面が真っ黒になり、中央に「極秘指定人物」とだけ表示された。

No.039 侵入者

 ゴン達は飛行船、列車、バスと乗り継ぎククルーマウンテンの入口である黄泉の門に到着。門の先には「ミケ」という化け物が潜んでいる。ゴン達は温厚そうな守衛に話を聞く。門は正式名称を「試しの門」といい、この重い門を開けて入ればミケは襲ってこない。逆に小さな侵入者用の扉は容易に入れるが、ミケに襲われてしまう。話を聞いたゴンは試されるということに不満を持ち、侵入者用の扉から入ると言い出した。

No.040 ゾルディック家 (1)

 釣り竿を使って塀をよじ登ろうとするゴンを見て、ゼブロは侵入者用の扉の鍵を渡すと言い出した。ただし自分もついて行き、ミケに殺されるという条件を付け加えて。ゴンはようやく冷静さを取り戻す。ゼブロは3人を使用人の家へ招待した。その家はドアやスリッパなど、あらゆるものが重い特殊な環境だった。ゴン達3人は試しの門を開けるため、ここで特訓することに。2週間後、まずレオリオが試しの門を開けることに成功する。

No.041 ゾルディック家 (2)

 20日の特訓の末、ゴン達は全員が自力で試しの門を突破できるように。ゼブロとシークアントに別れを告げ、キルアのいる屋敷を目指した。山の途中には一人の少女が待ちかまえていた。ゴンは戦おうとはせず、何度殴られても門をくぐろうとし続けた。やがて少女は心が折れ、ゴンを中へ通そうとした。その時、奇妙な女性が現れ少女に発砲。女性はキルアからの「今は会えない」とのメッセージをゴン達に伝えた。

No.042 ゾルディック家 (3)

 ククルーマウンテン山頂付近では痛々しい鞭の音が響いていた。以前キルアに脇腹を刺された次男ミルキが、キルアに罰を与えていたのだ。しかし当のキルアは余裕の表情。キルアは祖父ゼノに解放され、父親シルバの元へ。そこでキルアは試験での出来事を楽しそうに話した。話を聞いたシルバは自由に生きることを許し、仲間の元へ向かわせる。しかしシルバは確信していた。キルアがいつか必ず戻ってくるということを。

No.043 ゾルディック家 (4)

 ゴン達は少女カナリアの案内で執事室に向かった。5人の執事がゴン達を出迎える。キルアの母親はゴン達を追い返すつもりだったが、シルバが認めてしまった以上迎え入れざるを得なかったのだ。キルアがこちらに向かっていると聞いた3人は喜びに沸くが、退屈しのぎにと執事ゴトーが突然コインゲームをスタート。緊迫した空気が漂うが、実はゴトーの芝居。3人は無事キルアと再会し、ゴトーはゴンにキルアを託すのだった。

No.044 天空闘技場

 無事キルアと再会したゴン。次の目標はヒソカの顔面にパンチを浴びせ、44番のプレートを返すこと。クラピカは9月1日のヨークシンオークションに備え雇い主を探すため、レオリオは医大の受験勉強のため、ここでゴン達と別れることに。ゴンとキルアは、金稼ぎと修行のため天空闘技場へ向かう。1階での戦いはゴン、キルア共に楽勝。強い子供の出現に会場がざわめくが、さらにもう一人、巨漢に勝った幼い少年が現れた。

06巻:ヒソカの条件

No.045 レン

 ゴンとキルアは少年ズシと出会う。ズシは心源流拳法師範代ウイングと共にこの闘技場にやって来ていた。キルアは50階クラスでズシと試合することに。キルアは何度も攻撃を浴びせるが、ズシは立ち上がり続ける。ズシは突然構えを変えた。キルアはその時、ズシに兄イルミに似た圧迫感を感じる。試合に勝った後、キルアはウイングとの会話を立ち聞きし、ズシが使おうとしていたのが「レン」という技であることを知る。

No.046 ネン

 ゴンとキルアは100階クラスに到達し、個室を与えられる。キルアは「レン」についてズシに尋ねる。ウイングがズシの話を遮るように現れ、二人に「レン」は心を燃やす「燃」の一種であると説明。しかしそれは真っ赤な嘘。実際のネンとは「念」。恐ろしい武器にもなるこの力は、門下生でない二人には教えられなかったのだ。キルアとゴンはその後も連勝を続け、190階も一発でクリアする。

No.047 見えない壁

 200階の受付へ向かうゴンとキルア。しかし突如として現れたヒソカが、このフロアに足を踏み入れるのはまだ早いとして、見えない壁で二人を通そうとしなかった。見かねたウイングは二人に「念」を教えることに。「念」とはオーラとよばれる生命エネルギーを自在に操る能力のこと。念の使い手から身を守る方法は一つしかない。自らも念の使い手となり、「纏」によって防御するのみ。

No.048 ヒソカの条件

 念は誰もが内に秘めている力。この力を呼び起こす方法は2つ。ゆっくり起こすか、無理矢理起こすか。0時までに念の壁を突破し、参戦登録しなければならない二人に選択する余地はなかった。二人はウイングにオーラを送り込まれ、念能力に目覚める。恐るべき才能で「纏」もすぐに修得し、ヒソカの念の壁を突破。ヒソカは200階クラスで一度でも勝てれば相手になろうとゴンに提示する。

No.049 戦闘開始!!

 200階クラスへの参戦登録をするゴンとキルア。200階クラスはこれまでと違いファイトマネーが一切なく、10勝しなければ次へ進めない。4敗で失格。また試合は自分から申請するシステムで、最長90日に1度戦うだけでいい。しかしゴンはいきなり試合を申し込む。ウイングから2ヶ月の出場を我慢するように言われていたが、念で何ができるかすぐにでも試したかったのだ。初戦の相手はギド。独楽を操る能力者だ。

No.050 ゼツ

 ギドの「戦闘円舞曲」は念を込めた10コの独楽で敵を攻撃するという能力。独楽の複雑な動きにゴンは為す術もなく攻撃を受け続けた。独楽が自分だけを狙っているわけではないことに気付いたゴンは、直接ギドを攻撃しようとする。しかしギド自身が高速回転する「竜巻独楽」で場外にはじき飛ばされる。万策尽きたゴンは「纏」を解き、全神経を集中して独楽を避けることに専念。ゴンには勝つ気など最初からなかった。

No.051 点

 ギドとの試合で3カ所の骨折、12カ所の亀裂骨折という全治4か月の重傷を負ったゴン。それでも念の洗礼を受け、重い障害を負ったギド達に比べれば運が良い方だった。ウイングは全治2ヶ月というキルアのウソを信じ、ゴンに2ヶ月間の試合と念の修行を禁じる。キルアもまたゴンに従い2ヶ月の間修行を休むことに。二人は「燃」の方の「点」で心を一点に集中させた。

No.052 カストロ

 キルアはヒソカが出場する試合のチケットを入手。ヒソカは天空闘技場では不戦敗を除くと無敗。8回の試合で6人にKO勝ちし、取られたポイントはわずか4P。今回の相手はその4Pのうち3Pを奪った男カストロ。ヒソカの戦いを分析するチャンスだったが、ウイングは試合観戦も念の修行に含むとゴンに忠告。結局キルアだけが観戦することに。試合開始直後、カストロは謎の能力でヒソカにいきなり攻撃を浴びせる。

No.053 ダブル

 カストロはさらにヒソカを攻撃。ヒソカは避けたつもりが、どういうわけか攻撃を喰らってしまう。カストロは今度は一瞬でヒソカの背後に回り、痛烈な蹴りを食らわせた。次は腕を奪うと宣言するカストロに、ヒソカは余裕の表情で左手を差し出す。カストロは容赦なくヒソカの右腕を切り裂いた。ヒソカはその間カストロの動きを注意深く観察し、カストロが分身を作って攻撃していたことを見破る。

No.054 敗因

 狂気の手品を披露するヒソカにカストロは怒り、左腕をもそぎ落とす。その直後、ヒソカの右腕が元に戻っていた。カストロは何らかの念を使ったと思うものの、得体の知れないヒソカの力に恐れを抱き始める。ヒソカが本物と分身をあっさり見分けたことで、さらにカストロは混乱する。動揺する中、どこからともなく飛んできたヒソカの腕がアゴを直撃。追い打ちを掛けるように飛んできた無数のトランプが全身に刺さり、カストロはリングに沈んだ。

07巻:これから

No.055 ヒソカは…

 試合を終え控え室に戻るヒソカを一人の少女が待ち受けていた。彼女は『念糸』でヒソカの両腕を治療。ヒソカは切断された右腕を元に戻したかのように見せていたが、実は念で強引に繋げていただけだったのだ。ヒソカの持つ念能力は2つ。オーラをガムとゴムの性質を持つものに変える「バンジーガム」、オーラにあらゆる質感を再現する「ドッキリテクスチャー」。この2つの能力を駆使した奇術でカストロを倒したのである。

No.056 修行再開

 念の禁止令が解け、ゴンとキルアは修行を再開する。二人は毎日熱心に「点」の修行を続けていたこともあって、「纏」は以前よりも早くできるようになっていた。二人に与えられた最初の課題は、ヒソカが「隠」で見えなくしているオーラを「凝」で見破ること。そんな二人の前に再び現れた新人狙いの三人組。一人の闘士が自分の〆切の日に試合しろと迫るが、二人は突っぱねる。しかし闘士には何か企みがあるようだった。

No.057 約束

 ゴンとキルアは一日足らずで「練」「凝」を修得。修行後、宿に戻ろうとするズシを新人狙いの三人組が襲う。キルアは誘拐を未然に防ぎ、彼らとの試合でわざと負けると提示。その代わりゴンには脅迫しないよう条件をつけた。しかし三人組はキルアとの約束を無視し、ゴンにもズシを人質に脅迫。怒ったキルアはサダソとの試合直前、サダソにナイフを突きつけ二度と顔を見せるなと警告。試合はキルアの不戦勝となった。

No.058 再戦

 闇の世界の住人であるキルアとの力の差を感じ、サダソは闘技場から去っていった。残りの二人もまた、いとも簡単に部屋に侵入してきたキルアの忠告を受け、正々堂々と戦うことに。6月4日、ゴンとギドの2回目の試合が開始される。「練」を修得したゴンにとって、ギドはもはや敵ではなかった。「竜巻独楽」で高速回転するギドを石版ごとひっくり返し、鉄製義足をぶち折って見事に勝利する。

No.059 及第

 キルアvsリールベルト。リールベルトは2本のムチ「ツインスネイク」を高速で振り回すが、あっさりと受け止められてしまう。そこで100万ボルトの電流を流す「サンダースネイク」をお見舞いする。しかしあらゆる拷問訓練を受けてきたキルアには通じず、リールベルトは敗北。後日、今度はゴンとリールベルトの試合が開始される。ゴンは石版をぶん投げてムチの動きを止め、その隙にリールベルトを捕らえ難なく勝利。

No.060 合格

 念の修行もいよいよ最終段階。3人は念能力の集大成ともいえる「発」の修得を目指す。水見式で自分達がどの系統かを調べた後、その変化がより顕著になるよう「発」の修行を続けた。一ヶ月後、ゴンとキルアはウイングから合格を言い渡され、またゴンは裏ハンター試験にも合格。プロハンターにとって念能力の会得は必須。ウイングは最初からゴンに念を教えるつもりだったのである。そしていよいよヒソカとの決戦日がやって来た。

No.061 決戦

 ついにゴンとヒソカの決戦が始まった。ゴンは猛然と攻撃を仕掛けるが、ヒソカは一歩も動かず、攻撃を軽く受け流し続ける。逆にゴンはヒソカの攻撃を何度も喰らい、フェイント攻撃でポイントを奪われてしまう。ゴンはふと何かを思いつき、突然石版をひっくり返す。そしてヒソカの目の前で石版を蹴り砕いた。ヒソカは石版のかけらに視界を奪われる。ゴンはその隙に背後に回り、ヒソカの顔面にパンチを叩き込んだ。

No.062 本気

 見事にヒソカの顔面にパンチをぶち込んだゴンは、ハンター第4次試験でヒソカから借りた44番のプレートを叩き返した。ヒソカは満足げにそのプレートを受け取る。そしてヒソカは初めて試合開始地点から動き、真の実力を見せ始めた。パワー、スピード、格闘技術。全てが圧倒的だった。ゴンは近づくことさえできない。ヒソカはすかさず「バンジーガム」を発動。ゴンは自分の意志とは無関係にヒソカに吸い寄せられていく。

No.063 これから

 ヒソカの一撃を食らいダウンするゴンの頬には、バンジーガムがべっとりと貼り付いていた。ガムはつけるもはがすも、伸び縮みすらもヒソカの自由。逃げられないと悟ったゴンはヒソカに立ち向かっていく。渾身の力で殴り続けるが、ヒソカは全く倒れない。ゴンもまだまだ戦えたが、審判が次々とポイントを加算。結果、ヒソカのTKO勝ちに。試合には負けたものの、目的を達成したゴンとキルアは天空闘技場に別れを告げた。

08巻:オークション開催!!

No.064 帰郷

 ゴンはキルアと共にくじら島に帰郷。知らせを聞いていなかったミトは驚きながらも、久々の再会に喜んだ。旅立つ前に決別したキツネグマのコンも、姿は見せないが魚をプレゼントしてゴンを出迎える。二人は森で話し合い、ゴンは父親を、キルアはやりたいことを探すという目標を定め、これからも二人で旅を続けることを誓い合う。翌朝、ミトはある箱を差し出した。それはジンがゴンのために残していたものだった。

No.065 ジンについて

 ミトはジンについて、自分の知る限りのことを話し始めた。ジンはミトのいとこ。12歳になる前、ジンは「欲しいモノがある」と言ってハンターになるため島を出た。そしてその10年後に突然帰ってきて、ゴンと箱を預け再び旅立っていった。ミトは今の居場所の手がかりになるようなことは何も知らなかったが、ゴンはジンが小さい頃の話を楽しそうに聞くのだった。翌朝、ゴンはジンの残した箱を開ける。中には3つのものが入っていた。

No.066 テープ

 箱には指輪、テープ、ROMカードが入っていた。まずはテープを聞くことにしたゴン。テープにはジンの肉声が吹き込まれていた。自分を探す覚悟があるかを問うジンに、ゴンは闘志を燃やすのだった。ジンはその後母親のことを話そうとしたが、ゴンは即座にテープを停止。テープに込められた念が発動し、中の音声が全て消えしてしまう。残されたものはあと2つ。ROMカードはジョイステーションというゲーム機のものだった。

No.067 人体収集家の館 (1)

 クラピカはある屋敷を訪れていた。クラピカは千耳会という斡旋所で複数の仕事を紹介され、この屋敷の持ち主である人体収集家を雇い主に選んだのだ。屋敷に集まった志望者は6名。6名には緋の眼などを含む人体のリストが配布される。リスト内のものを手に入れることが正式に雇用される条件。さらにもう一つの条件があった。それは屋敷から無事脱出すること。突如黒ずくめの者達がクラピカ達を襲い始めた。

No.068 人体収集家の館 (2)

 クラピカは鎖の念能力「ダウジングチェーン」を発動させ、銃弾をその鎖で受け止める。そしてシャンデリアから戦況を観察。わずかな時間で全てを悟ったクラピカは志望者の一人トチーノの元に飛び降り、彼にナイフを突きつけた。黒ずくめの者達はトチーノが念能力で創り出した人形だったのである。トチーノの口から潜入者がもう一人いることがわかった志望者達は、それぞれの念能力で潜入者を割り出し、屋敷から難なく脱出。

No.069 グリードアイランド

 ゴンとキルアは通販でジョイステーションを購入し、ROMカードの中身を確認。中には「グリードアイランド」というゲームのプレイデータが入っていた。ソフトを購入しようとネットで調べるが、価格は58億、しかも販売個数が100個という幻のゲームだった。キルアは兄ミルキに連絡し、データのコピーと引き替えにハンター専用サイトのアドレスと、ヨークシンのオークションにソフトが出品されるかも知れない、という情報を入手する。

No.070 ヨークシンへ

 ゴン、キルアはすでにヨークシンにやって来ていた。グリードアイランドはプレイヤーを引きずり込み、死ぬこともあるという危険なゲームだった。しかし入手難度は易しいのG。二人は最低落札価格の89億ジェニーを手に入れるため、闘技場で儲けた8億を元手にオークションで稼ごうとする。一方クラピカら4人の志望者は条件をクリアし、正式に採用される。彼らに与えられた最初の任務は「ヨークシンまで無事にボスを送ること」。

No.071 オークション開催!!

 9月1日。ついにヨークシンのドリームオークションが幕を開けた。ゴンとキルアは2週間にも及ぶ金策の結果、所持金を500万ジェニーにまで減らしていた。二人は町中でレオリオと再会。一方クラピカはその1日前にヨークシンの郊外に到着。ボスの少女ネオンを護衛しながらホテルに向かっていた。それと時同じくして、郊外の廃墟では幻影旅団が全員集合していた。彼らの目的は地下競売に出品されるお宝全て。

No.072 9月1日 (1)

 ROMカードを基にゲーム自体の復元を試みたミルキだったが、どうしてもうまくいかない。ミルキは何としてもグリードアイランドを手に入れるため、大金を用意してヨークシンに向かう。ゴン達は少しでも金を稼ぐため、条件競売を始めた。参加費1万、ゴンに腕相撲で勝てばダイヤが贈呈される。ゴンは楽々と挑戦者をねじ伏せるが、89億稼ぐのに必要な挑戦者数は90万人…

No.073 9月1日 (2)

 クラピカとセンリツは地下競売が行われるセメタリービル付近を見張っていた。コミュニティー専属の警備員以外は、ビルの半径500m以内に近づくことさえできない。徹底した警備体制で、異常が起きそうな気配はなかった。しかし幻影旅団はマフィアに扮し、既に会場に潜入していた。地下競売開始と同時に、司会者に扮する団員が観客を襲撃。トチーノ、ヴェーゼ、イワレンコフ。ネオン護衛団の3人もあっけなく殺されてしまう。

09巻:9月1日

No.074 9月1日 (3)

 異変に気付いたクラピカとセンリツはセメタリービルに向かう。ビルでは500人以上いたはずの警備員と客が姿を消していた。そして出品される予定だった競売品も。しかしその競売品は幻影旅団の手に渡っていなかった。世界中のマフィアを仕切る「十老頭」自慢の実行部隊「陰獣」の一人『梟』が何らかの念能力を使い、事前に競売品を移動させていたのである。団長は陰獣を誘き寄せるため、戦闘命令を下した。

No.075 9月1日 (4)

 幻影旅団の乗る気球はゴルドー砂漠で墜落。そこを多くの武装したマフィアが取り囲んだ。旅団で最強の肉体を持つウボォーギンがたった一人で彼らに襲いかかる。銃はおろか、ライフル、戦車をも吹っ飛ばすバズーカ砲すら通じない。マフィアはあっという間に全滅。そこに4人の陰獣が駆けつけてきた。地中を自在に移動する『蚯蚓』はウボォーギンの背後に回りパンチを叩き込む。しかし逆に蚯蚓の手が砕けてしまう。

No.076 9月1日 (5)

 ウボォーギンに殴り返され、眼球が飛び出るほどのダメージを受けた蚯蚓は力を振り絞り、ウボォーギンを地面の中に引きずり込む。ウボォーギンは必殺の右ストレート「ビックバンインパクト」を放ち、地面ごと蚯蚓を吹き飛ばした。残りの3人は厄介な念能力でウボォーギンを苦しめるが、圧倒的な力を持つウボォーギンの反撃で全滅。クラピカは盗賊が幻影旅団だと知って冷静さを失い、捕らえると言い出した。

No.077 9月1日 (6)

 怒りと憎しみで我を失うクラピカはセンリツの演奏で正気を取り戻す。しかし幻影旅団を捕らえるという考えは変わらなかった。クラピカは陰獣の毒で首から下が動かないウボォーギンを鎖で捕らえ、車でその場から遠ざかった。幻影旅団は急いで後を追うが、梟に急襲され、車を失った上ノブナガが捕らわれてしまう。その場に残りの陰獣も集結。幻影旅団と陰獣の全面対決が始まろうとしていた。

No.078 9月1日 (7)

 クラピカ達はウボォーギンをビルの地下に拘束し、コミュニティーに連絡。クラピカは休憩時間にビルを離れ、ヒソカと密会した。ヒソカは団長と戦うために幻影旅団に入ったが、ガードが堅くなかなか戦うチャンスが得られなかった。そこでヒソカはクラピカに組まないかと持ちかける。一方ビルではマフィアが到着していたが、そのマフィアは幻影旅団だった。ダルツォルネは即座に殺され、ウボォーギンが自由の身となってしまう。

No.079 9月2日 (1)

 ウボォーギンの叫び声を聞いたセンリツは急いで仲間を起こし、ホテルから逃走。団員達は彼らを追う気は全くなかったが、ウボォーギンは屈辱を晴らすため一人でクラピカを追った。クラピカはヒソカへの返答を保留し、センリツ達と合流。緊急事態のため、本当の雇い主であるネオンの父親ライトに連絡。ライトに護衛団のリーダーに指名されたクラピカは、ネオン達を別の部屋に移動させ、自身は元の部屋に残った。

No.080 9月2日 (2)

 ゴン達はこの日も条件競売を始めた。ゴンの怪力に一般客が挑戦をためらう中、噂を聞きつけたマフィアが現れ腕相撲に挑戦。強さを見せつけられたマフィアは、ゴン達を地下競売の会場に招待する。そこでは写真に写った7名の男女を捕まえれば、1名につき20億ジェニーもらえるという条件競売が行われた。ゴン達は迷わず参加。一方、クラピカのいる部屋にはウボォーギンがやって来ていた。

No.081 9月2日 (3)

 ゴン達はそれぞれ別の場所で、標的である幻影旅団が現れないかを見張っていた。しかし4時間粘って収穫はなし。ハンターサイトで旅団の情報を得ようにも、情報料の1億という大金は今のゴン達には払えない。人手もなく、旅団捜索は難航していた。ヨークシン郊外の荒野では、クラピカとウボォーギンが対峙していた。クルタ族虐殺のことを忘れたと言うウボォーギンに、クラピカの怒りは頂点に。ついに戦いが始まる。

No.082 9月2日 (4)

 クラピカはチェーンジェイルを繰り出した。ウボォーギンは鎖には触れようとせず、クラピカ本人を攻撃。しかしクラピカは無傷。今のが全力かと挑発するクラピカにウボォーギンは苛立つが、クラピカの素早い動きに翻弄され続ける。ウボォーギンはついにオーラを全開にし、「隠」による奇襲でクラピカの左腕の骨を粉々にした。しかしウボォーギンはその時、既に鎖で捕獲されていた。クラピカもまた鎖を「隠」で見えなくしていたのである。

No.083 9月2日 (5)

 強化系並の防御力を持ち、強い念が込められた鎖を具現化するクラピカに、ウボォーギンは納得がいかない様子だった。本来念能力者が極められるのは一つの系統のみなのである。黄泉の手向けにとクラピカは秘密を話し始めた。クラピカは本来具現化系。しかし緋の眼が発現すると特質系に変わり、全ての系統の能力を100%引き出すことができるようになるのだ。

10巻:9月3日

No.084 9月2日 (6)

 ウボォーギンは鎖を引きちぎろうと必死に力を入れるが、チェーンジェイルは捕らえた相手を強制的に絶にするという効果があった。さすがのウボォーギンも、オーラを出せなくてはどうにもならない。クラピカは小指の鎖「ジャッジメントチェーン」をウボォーギンの心臓に突き刺した。クラピカが定めた法に背けば死。クラピカは仲間の居場所を問いただすが、ウボォーギンはくたばれバカが、と吐き捨て死亡した。

No.085 9月3日 (1)

 ライセンスを質に入れ1億ジェニーを手にしたゴン。まず3人はグリードアイランドが出品されるサザンピースへ行き、入場券も兼ねたカタログを購入する。あとは金を稼ぐだけ。まずは1500万の賞金を掛け旅団の目撃情報を募る。その後、ゴンは通りかかった値札競売市で思わぬ掘り出し物を見つける。オーラが漂う品物はお宝である可能性が高いことに気付いたゴンとキルアは、「念でぼろもうけ大作戦」をスタート。

No.086 9月3日 (2)

 ゴン、キルアは値札競売市で4つの掘り出し物を見つけたが、ゼパイルという者も同じ品物に入札していた。2人は規定時間ギリギリに値段を書き換え、3つの品物を入手。骨董屋で手に入れた品物の価値を尋ねた。2つは落札額より価値が高いが、最後の木像は価値が低いという。2人は最もらしい話を信じるが、実はその木像は中に財宝が詰まった隠し金庫だった。突然現れた男が中身を盗もうとする骨董屋の目論見を看破した。

No.087 9月3日 (3)

 ゴン達を救ったのは同じ品物を狙っていたゼパイルという男だった。鑑定士ゼパイルは掘り出し物を見つけた子供2人に興味を持ち、接触してきたのだった。ゼパイルはアドバイス料として昼食を要求。3人は食堂へ行き、食事がてら情報交換した。ゼパイルはやりとりの中で2人のことを気に入り、協力を申し出る。2人は快く受け入れた。3人は早速木像「木造蔵」を下見市に展示する。

No.088 9月3日 (4)

 「木造蔵」が展示されると、何かと難癖をつける者達が現れた。彼ら落とし専門業者はいい品物を安く買い叩くため、とにかくその品物の評判を下げようとするのだ。ゼパイルは紛れもない本物だと周囲に主張するが、落とし業者との論争を見ていた客には迷いが生じていた。下見が終わり、ゴンは鑑定士を騙すテクニック「殺し技」に興味を持ち、ゼパイルに様々な手口を教わる。とその時、レオリオから幻影旅団発見の知らせが入る。

No.089 9月3日 (5)

 ゴン、キルアはゼパイルに競売の全てを任せ、旅団員がいるという場所に向かった。広場には旅団員のマチとノブナガがいた。キルアは彼らを実際に見て、自分達の手に負える相手ではないと実感。それでも捕まえるという予定に変更はない。クラピカ達の元にはライトが到着していた。コミュニティーは陰獣の全滅を受け、旅団の始末をプロの暗殺者に依頼。ライトはクラピカにその暗殺者チームに入るよう指示した。

No.090 9月3日 (6)

 マチとノブナガは動き出した。ゴンとキルアはその後を追うことに。「絶」の使えないレオリオは競売を担当する。かつてヒソカを尾行しプレートを奪ったゴン、小さいころから命懸けの尾行をしてきたキルア。2人は完璧な尾行で旅団員に位置を掴ませなかった。しかし2人は別の旅団員に尾行されていることに気付いていなかった。二手に別れ様子を見ていたゴンとキルアは、それぞれ2人の旅団員に囲まれてしまう。

No.091 9月3日 (7)

 ゴンとキルアは逃走を試みたものの、圧倒的な実力差を見せつけられ失敗。2人は捕らわれ、アジトに連行される。そこには団長を除く11人が集結していた。ゴンがシズクと腕相撲をして勝ったことを知ったノブナガは、突然ゴンと腕相撲を始める。ノブナガは腕相撲をしながらウボォーギンの話を始め、仲の良かった仲間の死に涙を流した。それを見たゴンは、何故その気持ちを殺した人達に分けてやれなかったのかと激昂する。

No.092 9月3日 (8)

 怒りのパワーでノブナガに腕相撲で勝ったゴンは、フェイタンに体を押さえつけられる。フェイタンはゴンを拷問しようとするが、ノブナガが阻止。記憶を探る能力を持つパクノダは、ゴンとキルアに鎖野郎の記憶はなかったと報告。鎖野郎と関係がなければ用はないと、旅団員は2人を解放しようとした。しかしノブナガは団長に2人の入団を推薦すると言い出し、2人を狭い部屋に閉じ込めるのだった。

No.093 9月3日 (9)

 小さな部屋にゴンとキルアは閉じ込められた。出口の前にはノブナガが座り2人を見張っている。キルアはハンター最終試験で、ゴンを見捨てようとしたことを思い出していた。忌まわしい記憶を消そうと、捨て身でノブナガへ立ち向かっていこうとするが、ゴンの自分勝手な理屈で冷静さを取り戻す。2人はノブナガの言葉で殺し技「ヨコヌキ」のことを思い出し、左右の壁を蹴破って部屋から脱出した。


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